ASTRO Webマガジン

固着したネジ、ボルト・ナットの回し方と、折れちゃったときの対処方法

目次

みんなが経験する「ネジあるある」

ネジやボルト・ナットが固くて回らない!「なにこれ、どうしたら良いの!?」
メンテナンスに慣れてくると、必ずと言って良いほどに経験することです。
錆びて固着していたり、固く締っていたり。その原因はいくつかありますが、無理に回そうとすると、ドライバーならカムアウトしてしまったり、ボルト・ナットでは角が削れたり、最悪はネジやボルト・ナットが折れてしまう事もあります。
※古くなったクルマやバイクをメンテナンスする時などによくあります
そんな危機的状況になる前に、まず冷静になって状況を見極める事が大切です。

原因を見極める

ネジが固着するのは雄ネジと雌ネジとの接触に問題があるためです。

①多くの原因はサビ
ネジ山の接触面が錆びていて、それが原因で固着している場合があります。

②ゴミ、異物による噛み込み
ネジ山接触面に砂汚れや切削クズなどが入り込んでいて、締め込んた時にそれらのゴミを噛み込んでしまう場合があります。

③そもそもネジが合っていない
極稀に遭遇するのは、ネジ山のピッチが合っていないネジやボルト・ナットが使われていて、そのために雄ネジ・雌ネジのネジ山同士が噛み合わない状態になっている事があります。この場合はネジを外せても正しいネジを締める前にネジ山を修正しなければいけません。

対策としてまず試したいのは浸透潤滑剤を使う事です。
動きを良くしたり、サビの防止をしたりする浸透潤滑剤ですが、固着したネジにも有効です。

ここでちょっとした注意を3つ。

  1. ①スプレー缶を良く振って潤滑材を混ぜてください。
  2. ②スプレーしてから浸透するまで数分間は放置してください。
  3. ③ネジやボルト・ナットを軽く叩いて衝撃を与え、浸透潤滑剤を浸み込みやすくしてください。

この3つに注意するだけで浸透潤滑剤の効果でネジが回るようになるかもしれません。

ネジが折れちゃった時の対処法

もしネジ頭がカムアウトでドライバーが使えなくなってしまったら・・・。
もしボルト・ナットの角が削れて回せなくなってしまったら・・・。
もしネジ、ボルト・ナットが折れてしまったら・・・。
それは悲劇と感じるでしょう。
しかし諦めてはいけません!
残った部分が突き出ていたら、それをバイスプライヤーやペンチなどで強く挟んで回せるかもしれません。

または加熱する方法も解決策のひとつで、ガストーチなどでネジ部分に向かって火を当てます。金属は加熱される事で熱膨張し、冷えると収縮します。この原理を応用するという訳です。しかしガストーチ等で加熱するという事は、かなりの高温になりますし、可燃性の物には使えません。

そこで次の解決策としては、ネジ、ボルト・ナット部分をドリルで穴をあけ、ネジ山を作り直す方法をとります。
この際に役立つのがタップ・ダイスです。

タップダイスの使い方

  1. ①下準備
    ドリルで下穴をあける訳ですが、ネジが残っている場合はドリル刃が当てられるかを確認します。折れて斜めになってしまっている場合は表面を平らにする必要があります。
  2. ②ドリルで下穴をあける
    表面が平らになったら出来るだけ正確にネジの中心に穴をあけていきます。細いドリルから穴あけを始めた方が中心からズレにくく、正確な位置で穴あけできます。穴あけ中はコマメに潤滑剤を塗布してドリル刃が熱でダメにならないようにしましょう。
  3. ③徐々に太いドリルに換えていく
    ネジのサイズによって下穴サイズが決まっています。必要とするネジのサイズを確認して、下穴サイズの穴にしましょう。
  4. ④タップでネジ山を切る
    下穴をあけたらタップで正確にネジ山を切り出していきます。タップを選ぶときはネジの太さだけでなくネジ山のピッチも確認しましょう。
正しくネジ山が切れたら、新しいネジを締めて作業完了です。

スタートアップアイテム

基本工具として標準的なサイズと形状から揃えるようにしましょう。



タップダイスセット ミリ

ネジ山修正、ネジ山切り出しに
アストロ タングステンタップダイスセット ミリ(40個組)
¥5,225(税込)

ニッパー 160mm

折れたボルトの除去に
ドリル&エキストラクター 10点セット
¥1,848(税込)

ねじ山修正キット

車でよく使うサイズ
ねじ山修正キット M10×1.25
¥3,190(税込)


最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは次回のASTRO DIY LAB(アストロ DIY ラボ)もお楽しみに!